ウィズ・ユー編集部 
現在発達障害が疑われる、もしくは発達障害を持っているお子様は少なくありません。
そのような子供達に関わる仕事に就きたいと思っても、子供発達障害支援アドバイザーに対する疑問や不安を抱えている方がほとんどだと思います。
そこで本記事を読めば、子供発達障害支援アドバイザーについての仕事内容や資格を取得するメリットを知れるため、アドバイザーとして活躍する自身の将来をイメージしやすくなります。
ぜひ最後までご覧ください。
子供発達障害支援アドバイザーとは？
子供発達障害支援アドバイザーとは、
子供の発達を理解し、その成長に合わせた適切なサポートを行います。
現在、発達障害により特別支援を受けている子どもが年々増加しているのに比例し、自治体が運営する支援施設への相談件数も増加しています。
早急な受診や支援施設への入所を希望しても、相談希望者が多いため数か月待ちになってしまっているのも現状です。
そのため、発達障害支援アドバイザーの知識やスキルを得ることで、より多くの子どもをサポートすることできます。また、知識やスキルが身につくことで、様々な症状の子どもに対するサポートの幅が大きく広がります。
また、そのサポートを受ける子どもは安心感を持つようにもなり、その子がもつ個性をより発揮できるようになるでしょう。
そこで、資格取得によるメリットと、支援法について説明していきます。
資格を取得するメリット
資格を取得するメリットは、発達障害を持つ子どもとその保護者に寄り添い、子どもの成長に関われることです。
資格を取得できれば、多くの方々の生活の手助けができます。
現在、自分の求める環境で生活できず生きづらさを感じている子どもや、子どもの成長過程や教育の仕方が分からずどうしようもできない不安にかられる保護者はすくなくありません。
そこで子どもと保護者に適切に寄り添い支援出来れば、普段の生きづらさを感じている子どもも、不安で心が折れそうになっている保護者も同時に助け出す事ができます。
発達障害支援アドバイザーの資格を取得し支援できれば、厚い信頼と達成感が得られます。
発達障害の子どもへ適切な支援ができる
児童発達障害支援アドバイザーは、発達障害のある子どもへ療育(発達支援)を通して支援を行います。療育とは、個々の発達の状態や障害の特性に応じて、現在困っている事の解決や本人の自立を目指し支援する事です。
例えば、コミュニケーションを課題とする場合、子どもにコミュニケーションの取り方や、発音の仕方を教えます。それと同時に保護者の支援も行い、現在抱える問題を明確化し解決の糸口となるキッカケを作ることもアドバイザーの大切な役割です。
アドバイザーは、子どもの発達状況や障害の特性に応じそれぞれの支援計画書を作成し支援を行います。
障害を持つ子どもの発達スピードや成長のしかたはそれぞれ異なり、子どもの個性、能力に合わせた療育が必要です。
アドバイザーは子どもの発達状況を理解し、特性に合った学びの機会を用意、支援する事が重要となります。
子どもと関わる上で役に立つ
子供発達障害支援アドバイザーの資格を保有していると、グレーゾーンの段階で早期に支援を開始できます。早期から介入すると発達障害児の能力を引き出し、多くの子どもを自立へと導く手助けができます。
アドバイザーは子どもたちの発達を支える専門家です。専門的な知識と経験を活かし子供だけでなく家族も同時に支援します。同時に支援を行うと、生活の質の向上や健全な発達の促進を促しますので社会全体にとっても大きなメリットがあります。
また、アドバイザーの知識は発達障害児だけでなく健常児にも役に立ちます。実際に普段子どもにかけている声掛けの仕方を変えただけで、出来なかった事ができるようになったり、自己肯定感か向上した事例も多くあります。もちろん、子どもは全員一緒ではないので、大きな効果を感じずらい場合もありますが、一度試してみる価値は十分にあります。
その他の発達障がい児支援の資格の種類
実際に療育施設で働きたいが、資格の種類は何があるのか。
それぞれの仕事内容も詳しく分からないと思われている方も多いと思います。
そこで、以下に資格の種類と主な仕事内容を分かりやすくまとめました。
自分に合った資格を見つけ新たな発見を得れますので最後までご覧ください。
発達障害支援アドバイザー
子供発達障害支援アドバイザーは発達凸凹アカデミーが認定している民間資格です。
資格を保有していると、発達障害児やその疑いがある児童(グレーゾーンの子ども)に対し、適切なサポートができるようになります。
発達障害児とその家族の発達支援に関する相談に乗り、日常生活上での療育方法に関するアドバイスを行います。
また、発達検査の実施、発達障害児の具体的な支援法について計画書の作成や助言を行うこともあります。
また、就職時のアピールポイントとして活用もできるため、近年増加している放課後等デイサービスでは需要が高まっていくと言われています。
発達障害学習支援サポーター
発達障害学習支援サポーターは、一般社団法人子ども・青少年育成支援協会が主催しており、学習支援に特化しています。
発達障害のある子どもたちへ知能や技能の取得促進のために必要な資格です。
基礎から専門的知識まで習得できるので、放課後等デイサービス従事者や学校教諭におすすめの資格となります。
しかし、発達学習支援サポーターの資格試験を受けるには、
すでに医師、看護師(准看護師)、心理士、精神保健福祉士、言語聴覚士、作業・理学療法士、教員、幼稚教諭、保育士、児童発達支援管理責任者の資格保有が条件となります。
発達障害児支援士
発達障害児支援士は、一般社団法人人間力認定協会が認定する保有する民間資格です。
主に子どもが日常生活や社会において、必要な基本動作や知識・技能を身につけるための手助けを行うのが発達障害児支援士です。発達障害学習支援サポーターのような受験資格を設けておらず、年齢・性別・学歴・国籍は問われません。
子どもが、成長・発達の基本となる自尊心や主体性を引き出すために、子どもとの信頼関係や愛着関係の構築を基盤としています。子ども本人の特性を理解し、接し方を工夫するだけで本人の力が飛躍的に発揮され、子どもも保護者も生活がしやすくなるでしょう。
発達障害コミュニケーションサポーター
発達障害コミュニケーションサポーターは一般社団法人人間力認定協会が認定する保有する民間資格で、発達障害児の課題であるコミュニケーション力向上のための支援資格です。
コミュニケーションサポーターの仕事の中には、発達障害児本人の特性を理解してもらえず、周囲の人から注意・非難・叱責を浴び心身共に疲れてしまう二次障害を防ぐ役割があります。
二次障害を防ぐために、幼少期からコミュニケーション力を習得しておく必要があるのです。
支援の最終目的でもある「自立」を目指すために、コミュニケーションサポーターはなくてはならない支援資格です。
児童発達支援士
児童発達支援士とは、一般社団法人人間力認定協会が認定する保有する民間資格で、発達障害児の能力向上のため本人とその家族を支援する資格です。
子どもの主体性や自尊心を引き出し、日常生活に必要な基本動作、知識、技能を身につける手助けを行います。
児童発達支援は主に未就学児を対象とされていますが、子どもだけでなく成長・発達の基盤となる家族も支援対象です。
発達度合いに応じて年齢・障害の種類などのグループで行う集団療育や、発達状況から個別に課題を設定し遊びや運動をきほんとした個別療育を提供し、成長・発達の上での課題に取り組んでいきます。
また保護者支援では子どもの発達段階や具体的な関わり方の助言をし、子どもとの関わりでうまくいったことのフィードバックを行い愛着形成を支援します。
早期発達支援士
早期発達支援士は上級者向けの認定資格で一般社団法人こども家族早期発達支援学会が認定している民間資格です。
子どもの発達と支援に関する知識があり、子どもの発達および家族の支援を一定期間行っている人に与えられる資格です。
早期発達支援士の認定を受けるためには、
「こども家族早期発達支援学会」の一般会員、または正社員である。
医師、看護師(准看護師)、心理士、精神保健福祉士、言語聴覚士、作業・理学療法士、教員、幼稚教諭、保育士、公的児童相談関係職員、大学や大学院で子どもの発達に関する臨床・研究を行っている人で過去5年において400時間以上の実践経験がある人のみに資格取得の権利が与えられます。
SSTスペシャリスト
SSTスペシャリストは、一般社団法人人間力認定協会が認定する保有する民間資格です。
発達障害児にSST(ソーシャルスキルトレーニング)を実践するための知識・技術を学び認定されます。
SSTとは、社会で人と人とが関わりながら生きていくために必要なスキルを身につける訓練をいいます。
発達障害児は、ロールプレイやゲームを通して実際に困った場面の解決方法を練習し、自身の特性に合わせた適切な振る舞いを学びます。
受験資格は児童発達支援士もしくは、発達障害コミュニケーションサポーターの資格保有者と資格取得見込みの方です。
子供発達障害支援アドバイザーの資格を取得する方法
テキストで基礎を学ぶ
子供発達障害支援アドバイザーは、独学での資格取得は出来ません。
試験を運営している発達障害支援アドバイザー協会の講座か、ユーキャンの認定講座のどちらかの受講が必須です。認定講座はユーキャン、四谷学院通信講座、人間力認定協会、発達障害支援アドバイザー協会があります。
どの認定講座も、子育てや仕事で忙しい人でも無理なく学習できるようテキストと連動したDVDや、スマホでの動画視聴も可能で、スキマ時間で学習できます。
受講期間は最短1日〜6か月と企業によってさまざまです。また、受講料も異なるため、資格取得を目指す方は一度参考資料に目を通してみることをおすすめします。
実務スキルを習得する
実務スキルとは、実務をスムーズに進めるためのスキルを意味します。
仕事をしていく上で、統率力・技術力・コミュニケーション力など多くのスキルが必要です。
実務スキルには、技術を習得し上達するために繰り返し練習を行って習得できる「テクニカルスキル」、自分の思いを相手に伝わるように内容を整理し相手に合わせた表現を選ぶ「ヒューマンスキル」、自ら課題を探し今後自分が行動すべきかを予測・選択・評価する「コンセプチュアルスキル」などがあります。
実務スキルの習得は人間力の向上にも繋がります。日々自分の行動を振り返り評価し、課題の明確化を行いながら実務スキルの習得を目指しましょう。
資格試験を受ける
子供発達障害支援アドバイザーの資格試験は、明確な試験日は設けられていません。
試験を運営している発達障害支援アドバイザー協会の講座か、ユーキャンの認定講座のどちらかの受講期間中であればいつでも資格試験を受けられます。
登録している講座に試験までの流れがそれぞれ表記してありますので、初めに確認しておくといいでしょう。
また、試験を受ける前の基礎を学ぶ講座では、受講を始めて思っていた内容の講座ではなかった。学習サポート体制が充実しておらず、なかなか学習が進まない。といった食い違いが起きないよう、通信講座は自分に合ったカリキュラムか、サポート体制が充実しているかも合わせて確認しておきましょう。
子供発達障害支援アドバイザーの仕事に関する質問
資格があれば施設で働けますか？
資格取得後は、実際に子どもと接する機会の多い保育園や放課後等デイサービス、小学校、児童支援施設、学習塾等で資格取得で得た知識を発揮できます。
子供発達支援の仕事は資格が無くても働けますが、施設には人員配置基準があるため、資格を保有していると就職や転職に有利です。
民間資格保有者を対象とした求人が特別多い訳ではありませんが、資格取得のための学習で得た知識を自身が求める職場で能力を十分に発揮できます。
気になる施設がある場合は、求人募集状況を確認し施設に問い合わせてみるのもいいでしょう。
発達障害支援で他におすすめの資格はどれですか？
「児童発達支援管理責任者」は家庭や関係機関と連携を取りながら療育や支援を行うリーダー的職種です。児童発達支援管理責任者になるには実務経験と研修の修了が必要です。研修の受講には実務経験の要件を満たす必要があります。
「児童指導員任用資格」は子どもと直接関わり、心身の成長と自立を支援します。
任用資格を得るには大学や大学院、養成学校の卒業が条件です。
その他、国家資格の「保育士」「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」「臨床心理士」「公認心理士」があります。
国家資格保有者は専門知識をもったスペシャリストなため、他とは違った方面からのアプローチが求められます。
まとめ
いかがでしたか？
本記事では、子供発達障害支援アドバイザーのメリットや資格の種類と資格取得方法について詳しく説明しました。
発達障害支援の仕事に就きたいと思われている方はぜひ参考にしてみてください。
発達障害の子供を早期から支援できることは、その子のもつ主体性や自尊心を大きく成長させる事につながります。また、そのために周囲が一丸となってサポートする経験も素晴らしいものです。
初めは大変なことばかりですが、誰かのために自分の力を発揮できる素晴らしさを実体験を経て感じてみませんか？
少しでも子どもの発達障害支援に興味があるならぜひ一緒に頑張ってみましょう。
